司法書士試験をもしも独学で戦うなら【択一・記述・模試について】

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こんにちは、関根(@sekinesulog)です。

「司法書士試験 独学」のキーワードで検索されている方が多いようなので、需要に応える形で記事を書こうかと思います。

今回のテーマは「もしも独学で戦うならどうするのか」ということを念頭に置いて記事を書いてみます。

私は独学で司法書士になったわけではありませんが、予備校での経験を元に考えてみます。

 

独学で絶対必要なもの

唯一絶対必要なものは「圧倒的に信頼感のあるテキスト」です。

これだけは絶対譲れない。

 

じゃあどんなテキストがおすすめなのかってことですが、LEC出身としてはブレイクスルーテキストをおすすめしたいところですが、あのテキストは独学者向けではありません。

独学者におすすめしたいテキストは圧倒的に「オートマ」です。

 


司法書士 オートマチックシステム〈1〉民法〈1〉

 

このテキストは何人もの合格者を排出しているのはもちろんのこと支持者もかなり多い印象があるテキストです。

上記の実績からもオートマの内容を完璧に説明できるようになれば合格レベルに達すること間違いなしだと思います。

 

そして、何より決め手となったのは、私の同期で、独学で、それも大学在学中に司法書士に合格している人が使っていたテキストだったからです。まぁ、彼は若干特殊なような気もしますが・・。

実際に身近な合格者も排出しているので、やはり実績通りの信頼感と言ったところでしょう。

 

 

テキストの話題はこれくらいにしておいて、あと必要な事としては正しい勉強をする、ということですかね。

正しい勉強として言えることは「正確な知識を身に付ける」というのは間違いなく大事なことで、「100%のあやふやな知識よりも60%の正確な知識を。」というのはどこの予備校に行こうが必ず言われることです。

私もどちらかというと知識はそこまで多い方ではなかったのですが、「知識の正確さ」にはこだわりを持っていました。

 

では、正確な知識を身に付けるにはどうすればいいか、ということですが、聞かれて教科書通りに説明できればとりあえずは及第点だと言えます。

何故及第点なのかと言うと、そこに理解が伴っているのかそうではないかの違いです。

理解してなくとも、なんとなくで説明自体はできてしまうのです。

それで実際に過去問も解けるでしょう。

しかし、本当の正確な知識とは言えないと思います。

本当の正確な知識は「制度趣旨」まで理解しているのか、どうしてその法が必要だったのか、そこまで理解できれば合格点です。

 

しかしながら、はじめの段階で、「合格点」まで目指す必要はありません。

まずは「及第点」の知識を増やすことが先決でしょう。

 

「及第点」の知識を手っ取り早く身につけるには、「直前チェック」という書籍を使うのがいいかと感じます。「直前チェック」を完璧にこなせるようになっていればかなりの実力が身についてるのは間違いないかと思います。

 


司法書士 直前チェック 試験に出る論点総まとめ (1) 民法(1) (総則・債権) 2016年度

 

そしてこの勉強をしてみるとなんとなく「資格試験の戦い方」が見えてくるでしょう。民法、会社法、マイナー科目はこの流れで実力をつけることはできるかと思います。

とにもかくにも、説明できることが大事です。

 

独学で最も困難なのは・・・

独学で最も困難なのは「最初の学び」をどうするか、という点にあります。

民法のテキストを用意した所で、そこから勉強して自分なりに説明できるようにならなければ合格はできません。

予備校を利用できるなら、もしくはオンライン予備校を利用できるならそれが一番ですが、そうも行かない人もいるでしょう。

 

そういう人はとにかく、あえて難しいところには突っ込まず「自分で理解できる範囲」を完璧に説明できるようにしましょう。

最初テキストを熟読してみて「んー?」となったら深入りはせず、後回しにしましょう。

そうしてどんどん理解できる部分を広げていくのです。

もし全く刃が立たなくなったらグーグル先生に聞いてみましょう。それで理解できる範囲が広がるならいいでしょう。

 

判例とか、わからないのなら別に後回しにして、後で色々な知識が増えてから勉強すると意外にすんなりいくことが結構多いです。

なので、完璧主義的な思想はすて、まずは自分の知識を広げていくことに重きを置いて勉強するといいかと思います。

 

 

知識を集積するために必要なことは何度も言っていますが「自分で説明できること」です。

自分でアウトプットできるならある程度自分の力になっています。

それができる範囲を増やしていきましょう。

 

 

試しにアウトプットができるようになってから過去問でもやってみましょう。

普通に解けるかと思います。

意外と司法書士試験の択一の難度はそう高くないものもあるのです。そういった部分で取りこぼさないようにしていけば、案外基準点は楽に突破できます。

 

民法、会社法、その他はこの方法でなんとかなります。

 

問題は不動産登記法、商業登記法ですかね。

独学者が最も悩むのはこれらの教科でしょう。

 

記述式をどうする

まずはやはり、申請書の雛形をマスターすることにかかっていると思います。

不動産登記法なら、民法をある程度勉強したのならば、申請書が想定している事例位は想像ができるかと思います。

とりあえずは申請書が書けなければまったくもって話にならないので、書けるようにしていきましょう。

 

そしてただ写経するのではなく、同時にテキストを読みながら、売主がなぜ登記識別情報や印鑑証明書を提供するのか等を学びながら進んでいきましょう。

先例とかは最初難しいなら飛ばしで結構。

申請書の雛形を書いたら、その登記がどのように登記されるのか学びましょう。

そういうことを続けていくと、自然と不動産登記法が分かってくるかと思います。

地道ですが、こういう勉強が好きな方はたぶん司法書士に向いています。

 

不動産登記法の過去問については、択一が取れるようになるまでは時間が掛ると思いますが、雛形練習→テキスト確認→登記がどうされるのか確認 をまずは雛形集の書いてある雛形をマスターするまでやってからやるのが良いかなと個人的には思っています。

 

で、雛形集もマスターしたなら、記述式の問題に挑んでみましょう。

もしくは、雛形集をマスターする前でも所有権、抵当権、名変あたりをやったのならガンガン記述式の問題をやってみましょう。

最初はわけが分からないかもしれませんが、要は慣れです。笑

とにかく、不動産登記法はコツコツです。毎日続けていくようなタイプの勉強なので、長期スパンで目標を見据えていきましょう。


司法書士試験 雛形コレクション288 [不動産登記法]

 

次に商業登記法。

こいつは、会社法を勉強している時に同時に進行していくのが私はよいかなと思っています。

要領は特段不動産登記法と大差ありませんが、会社法テキストで学習→商業登記法で雛形練習→商業登記法テキストで確認(商業登記法独特の注意点等を重点的に)→登記がどうされるのか確認。

というように不動産登記法とは若干流れが変わります。

会社法テキストと商業登記法テキストは殆ど大差がないので、それぞれを全く別の時間で勉強すると私の感覚では非常に効率が悪いです。

あくまで一つの流れで勉強していくのが吉でしょう。

 


司法書士試験 雛形コレクション266 商業登記法 第2版

その他の点については、不動産登記法と大差ありません。

コツコツ毎日申請書を書き、記述式の問題を解き、日々着実に続けていって下さい。

それができれば間違いなく合格レベルにいけます。断言します。

 

あ、ちなみに記述式の問題集ですが、私は解けるのなら正直なんでも良いかなと思っています。

一つにこだわらず色んな問題集をやってみて下さい。

結構経験がものを言う世界だったりしますので、演習量をとにかく確保すれば良いかなと思います。
しかし、記述の過去問は必須なので必ずやってください。

出題のされかたが分からなければ泣きを見る可能性が高いです。


2017年版 司法書士試験 合格ゾーン 記述式過去問題集 不動産登記法


2017年版 司法書士試験 合格ゾーン 記述式過去問題集 商業登記法

 

択一も記述もある程度自分で勉強できる自信がついたら・・・

もう独学でも多分やっていけます。

あとはテキストでわからなかった判例や先例を理解していきましょう。

たぶんここまでやれたなら自分の力で「こういうことじゃね?」という風に理解できる力もついているかと思います。

それで充分です。後ろ盾が欲しいのならグーグル先生とかに聞いてみましょう。

もし、グーグル先生や知恵袋に聞いてもわけわからなければ捨てましょう。

多分他の人も分かっていません。そこよりも合否に影響を与える簡単な物事の方が重要だったりします

 

 

模試について

模試については自信のある独学者でもできればうけた方が良いでしょう。

何故受けたほうが良いかかというと、「午後試験の戦い方」を身に付けるためです。

午後試験は3時間の中で、択一35問、記述2問、というかなりの分量を処理しなければならないので、「正確さ+スピード」がものを言います。

時間がない焦りの中、自分の決断力のみを信じて問題を解かなければならないので、かなり疲れます。

本試験は模試以上にプレッシャーもあります。

これは事前の練習なくして対応できないでしょう。

そういう練習試合的な意味で、模試は受けたほうが良いですね。

 

また、模試をとっていると、学習のペース、というかモチベーションにもなります。

「いつの模試にはこの教科の得点力をあげる」とか、「レックの中での自分の立場」とか、「模試基準の合格者の偏差値」とか色んな情報を知りうることができます。

模試での分析を通して、私は直前期に「憲法」と「民事訴訟法」の過去問を総ざらいしましたが、この戦略はかなり良かったと感じています。

何故、「憲法」と「民事訴訟法」だったかと言うと、同じだけの分量を勉強しているのにも関わらず、もっとも不安定な得点記録だったからです。

私はその現状を重く受け止めて、「これは合否に影響しそうだ」という結論に至りました。

 

よって、とりあえずは「憲法」と「民事訴訟法」については過去問を総ざらいして本試験に備えよう、という対策を取りました。

直前にやったことが功を奏したのか、本試験では憲法は満点、民事訴訟法は5問中4問正解しました。

 

また、私は、毎週の模試に合わせて勉強していたので、毎回上がっていく模試の点数に支えられて勉強をすすめることができました。

気持の面ではかなり支えになりました。

 

他に、自分の不十分さ、不正確さを知る機会を与えてくれます。

本試験で出そうもない知識で間違えてもどうだっていいのですが、「結構知ってる知識」で間違えることも多々あります。

この「結構知ってる知識」で間違えた場合は問題多ありなので、良き修正の機会となります。

 

このときに絶対やらなければならないことは、「間違えたことを永遠に活かす」ということです。

毎回、復習するときに「この知識はいつの模試で間違えた」ということを想起しなければなりません。

 

私がとった方法としては「模試で間違えた重要知識」は教科書の該当箇所に紫色のマーカーでチェックをし、模試を受験した日付をつけて、教科書を見るたびに毎回フラッシュバックさせていました。

紫色のマーカーをつかった理由は、前にも言いましたが「間違えた感」があるからです。

紫だったら毒々しいので、間違えた感ありませんか?笑

 

とまぁ、私はこのように模試は受けたほうが良いと感じていますが、どうでしょうか。

もちろん、上記のことを模試を受けずにも実践できるのであれば受験の必要はないのかもしれませんが、本試験のあの独特な雰囲気に慣れるためにも、模試くらいは受験したほうがいいかと思います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

独学は本当に大変で、自分だけで勉強しなければならない、というのは相当な覚悟が必要となります。

優秀な人でさえも、独学を断念する方もいらっしゃいます。

それでも方法自体がないわけではありませんし、正しい勉強をすることができれば合格に届く方も実際にいます。

これから勉強を始められる方は非常に苦しい試験となりますが、陰ながら応援しています。

少しでも情報提供でお役に立てればと思います。

 

 

以上

ほかにも関根が書いた司法書士試験についての記事をまとめています。基準点や合格点についても考察していますので、ぜひご一読くださいませ。

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